慰謝料と財産分与(ざいさんぶんよ)

財産分与の重要さ

053.JPGのサムネール画像   慰謝料ほど一般的ではない言葉ではありますが、離婚問題においては慰謝料と同様に財産分与も非常に重要なポイントです。
財産分与とは、離婚する場合、「夫婦が結婚をしてから協力して築いた財産」をどのように分配するかということです。結婚後に協力して築いた財産が対象となるため、例えば結婚前にそれぞれが蓄えていた財産や、結婚に際して実家からもらってきた財産などは、財産分与の対象の範囲外になります。

 

よく、慰謝料請求と財産分与は離婚問題において同時に考えることがあり、「要するに夫婦の財産をどう分けるか」ということだろうと考えられることがありますが、実はそれぞれ概念も異なるものであり(慰謝料的財産分与は除く)、また慰謝料請求における対象となる財産についても、財産分与の範囲と異なり、独身時代の預金等財産分与の範囲外の財産も対象となるという点に注意が必要です。

慰謝料と財産分与の対象財産のイメージ

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このように,それぞれが別の意味を有するため、慰謝料と、財産分与とを別物として区分し、それぞれについて額を検討して取決めを交わす必要があります。慰謝料と財産分与の額の区分を明確にせず、金銭問題をまとめて●●●万円というような形で決めてしまうと、先々もらい損をする場合があります。

例えば、全財産1000万円について相手が管理している場合で財産分与と慰謝料をまとめて全財産の半分の500万円というように取り決めてしまった場合、実は財産分与で500万円、慰謝料で200万円をもらえていたはずのケースであれば、慰謝料200万円分についてもらい損をしてしまったとも言えます。

また、逆に慰謝料と財産分与についての区分を明記しなかったために、離婚後に慰謝料、財産分与の両方の支払を終えたつもりであっても「まだ慰謝料の支払が済んでいない」ともめてしまうケースや、離婚後に改めて財産分与を請求しようとした場合に「既に財産分与についても支払い済み」と言われてしまう場合もあります。

慰謝料と財産分与についてお考えになられている場合は、このような失敗をしないためにもまずは弁護士に一度ご相談をして頂き、その上で取り決めについて弁護士と検討していくことをお勧めします。

 

 


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